マンションが売りにくい理由は「家を買う」=趣味の時代

マンション売却アドバイザー田中徹也

マンションが売りにくい理由は「家を買う」=趣味の時代

一昔前、お客様が家やマンションを買うか買わないかで悩んだとき、こういうセリフが落とし文句でした。
「毎月賃料を支払うなら、それより安い金額でローンを支払うことで自分のものになりますよ。」

賃料を払うくらいなら、ローンを払って買いましょう。
こういう口説き文句が通じたのです。
しかし、それから10年近く経過し、世の中はこのカラクリに気が付きました。

「確かにローンと賃料同じくらいやけど、ローン全然減ってないのですが。」

そうなのです、多くの方が10年ほど家を買ってローンを払っても残債が実質減らない。
さらに物件の価格下落によりローンの残債よりも安くなってる。
そんな話皆さんの周りでも聞いたことあるとおもいます。

ようは「売りたくても売れない状況」

さらに拍車をかけるように、いまは「家を買うよりも借りたほうが得」という事実を理解した若者がたくさんでてきました。
結果「いつでも自由になる賃貸がいいよね」と時代は『家を買う=どうしても欲しいか、買うことが趣味』それ以外は賃貸で十分。
こうなってきました。

さらに驚くべきデータを不動産ポータルサイトスーモに掲載されていたデータに驚きが。

『50年間のコストを比較してみると、総住居費は「買う」と「賃貸」に大きな差はない。
違いは出費が多くなるタイミングにあり、「買う」と年齢が若いうちの出費が多くなるが、42年目で総住居費が“逆転”し、「賃貸」より「買う」のほうが安くなる。』

抜粋しています。
ようは30歳でマンション買って72歳になったときに買ったほうが得。。。。。。。

。。。。。。。もうこれ以上言いませんね。

はい、長々と書きましたが何が言いたいかというと。
マンションを売る側の立場として、大局的に日本の不動産市場を見たときに言えることは

「買わなくても賃貸物件がたくさんある地域は、ますます売れない」
「『買おう』という選択をする場合、ますます買った物件を将来貸したときの収益性も検討」
「どうせ買うなら、将来売りやすい好立地や希少性」

この3つに当てはまらない物件は「買う人が少ない」すなわち売れない。
ということになります。

ですので、売ろうかな、どうしようかな?
なんて悩んでいるのであれば、とっとと売りましょう。
これが僕の本音です。

売らなくてもいいマンションって?

もちろん、あ、これは売らなくても将来貸しても収益性よさそう。
こう判断できれば売る必要もないでしょう。

何でもかんでも「売ろう」ではないのです。

特に転勤族などで「転勤中また戻るかもしれないので貸したいです。」なんて方がいますが、たいていの場合
「やめときなはれ、売りなはれ」が僕の持論。

確実に戻るのであればいいですが、問題は戻るときに貸した人が退去して空き家とは限りません。
また、「帰るから出て」なんて通用しないのが日本の借地借家法です。

「そやけどちょっと聞いたけど、定期借家やったら期限付きで貸せるから、自分が使うとき入居者を出せるよね」

なんていう方もいますが、はっきりいって定期借家は賃料下げないと入りません。
結果収益性が、、、、、、

と、いろいろ書きましたがまとめると。。。。。

時代背景と世の中の流れから、収益性の見込めない不要な不動産は売ってしまうべき

これが結論です。
ぜひまずこの大局を知っておきましょうね。



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