買う人は「背中を押してほしい」
2017-12-22
さて、ハワイで現地の不動産屋さんとお話をしました。
興味深い話しがあったので紹介します。
分かりやすく箇条書きにすると。。。。
・ハワイの不動産は高騰中
・一般的な年収は400万円程度
・しかしいわゆる日本でいう3LDKレベルの部屋となると安くても5,000万円する
・さらに頭金が必要
・住宅ローン金利が4%前後
・よってハワイの人がハワイの不動産を買えない状況
と、いうことなのです。
ちなみに住宅ローン金利が4%はすごい。
なお日本は1%程度でしょうね、今。
これはどのくらい差があるかというと、5,000万円借りて30年でローン組んだとしましょう。
すると毎月の支払いの差は元利均等として
・日本1% 160,820円
・ハワイ4% 238,708
約8万円の差があります。
それでも家を買う人が多く、頭金を含め「親の家を担保に入れて、お金を借りてそれで頭金にする」なんてことが多いようです。
何が言いたいかというと、これを見たときに
『ハワイよりも金利が低い日本』においては、本当はもっと不動産価格が上がらないとおかしいのです。
しかし、長期にわたり低金利になれた日本人にとって今の超低金利状態に慣れている。
よって、「金利が低いから買おう!!」という雰囲気も消えてきている。
これが現状です。
昔は「金利が低い今がチャンス!」「賃料払うならローンで資産に!」という話がまかり通っておりましたが、今はそれも通じません。
『売ったけど結局ローンだけが残った』なんてことが普通に情報として得られるからです。
まとめると、「ハワイと比較すると、日本は物件価格も金利も低いのに不動産が売れづらい」ということです。
さて、やっと本題ですが今売主の立場でこの状況を見据えたときに、いざ売る場合はどうすればいいでしょうか?
もちろん、金利や物件価格をあげるということは1個人の不動産取引では難しいですね。
何度も何度もメルマガで言っていますが「早く売る」ということも大事です。
では、買い手の立場で考えたらどうなるでしょう?
こんな時代に家を買う、であれば。。。
『絶対失敗したくない。』
そんな時に、売主としては買い手が「これなら納得」という売値を提示する必要があるのです。
しかし、そこで大きなポイントがあります。
それは「値下げ交渉を受け入れる」ということです。
買うほうの立場であれば、買うかどうか悩むときに最終値下げ交渉をしてきます。
なぜ、値下げ交渉をするのか?
それは「自分で自分の背中を押す」ためです。
値下げ交渉をしてくる=買いたい
これは間違いないです。
よって売り出しの時に『少し高めに出して、価格応相談』という対応にしましょう。
「価格応相談」とあれば、値下げ交渉にも応じますよというサインです。
結果同じマンションで売り物件があっても、まずはこの価格応相談に目が向きます。
ハワイと日本の比較からはじまりましたが、このように日本は不動産がどんどん売れてもいい状況なのに鈍い。
それはもう日本人の「マインド」の問題なのです。
ですので、買い手のマインドを少しでも前向きにする戦略を売主として持ちましょう。