売り出したマンションに内覧がないときは・・・
マンションを売りに出した。
しかし売れない。
売れないというよりも「一人も内覧に来ない、見に来ない」ということでお困りになってご相談をされてくる方がおられます。
中古マンションを売る場合、まず「内覧(見てもらう)」が第一歩。
なぜなら買主さんは見なければ絶対買いませんから。
私も10年以上不動産業やっていますが、中古マンションを見ないで買う人を見たことがありません。
もちろん、例外はありますがそれは「収益物件」として中古マンションを買われる方ぐらいです。
個人の住宅として買われる方は、必ず内覧をします。
個人の住宅として買われる方は、必ず内覧をする
実は、これは重要な話なんです。
買主さんは必ず内覧をします。
よって中古マンションを売却するときに大切なことは「マンションを売る」ことではなりません。
「内覧に来てもらう」ことが極めて重要なのです。
なぜなら「内覧に来ない限り売れない」からです。
そういう意味ではマンションを売りに出して内覧がないということは大問題なのです。
では、なぜマンションを売りに出しているのに内覧がないのか?
この理由は大きく3つのあります。
需要が無い
以前私が売却の依頼を受けたNさんのマンション。
100平方メートルを越えるメゾネット(2階建て)の部屋でした。
Nさんはしきりに「いい部屋でしょ」と言っておられます。
確かにいい部屋です、しかし「いい部屋」=「高く売れる」とは限りません。
私は心苦しいですが、厳しい意見をNさんにぶつけました。
「売るのに時間が掛かります、また思っているようなお値段ではとても売れないと思います。」
私は依頼者のマンションを高く売ることが仕事ですが「嘘」や「誇張」はしない主義です。
よって「厳しい」と判断すれば、はっきり「厳しい」と伝えます。
では、なぜ非常にきれいにお住まいのNさんに「厳しい」と私が言ったのか?
その答えがズバリ「需要が無い」からです。
Nさんのマンションは決して高級な住宅地とは言えない場所に立っていました。
そして同じマンションの他の部屋は平均して60平方メートルほどの専有面積よって、Nさんとあともう一件のお部屋だけ飛びぬけて広いのです。
またNさん本人に聞くと、新築分譲当時もNさん宅ともう一件の広い部屋はなかなか買い手がつかずに売れ残っていたということです。
要するに、Nさんのマンションの地域では、そんな大きな部屋を買われる人は経済的にも、立地的にもほとんどいない。ということなのです。
「高級住宅地での狭い家(マンション)」
「庶民的な町での大きすぎる家(マンション)」
また「住宅地として人気が無い」「危険な施設が近い」
「駅から非常に遠い」「道路付けが悪い」等々
このように需要が少ない場合は非常に売却に苦労する。
すなわち「買主がいないから内覧に来ない」となるのです。
需要がないときはどう対応するのか?
売れない理由のうち、この需要が無いのが一番対策が厳しいです。
対策は2つあります。
1つは需要を待つ。
今の売主さんは過去はこのマンションの買主。
よって売主さんと同じようにこのマンションを買ってくれる方を気長に待つことになります。
住宅ローンの残債務の問題で売出価格を下げられない場合はこうするよりほかにありません。
2つめは需要を作るということです。
これは価格を下げる、またはメリットを提示することです。
価格を下げることによって「●●だけど××××万円なら買っても損がない」
という価格に下げることになります。
この価格がどこが正しいのかについては、徐々に値段を下げていき探るほかありません。
また「リフォーム済み」「家具付」などでメリットを提示するか。
このように「需要がない(少ない)」マンションを売却することは非常に困難。
チラシを何万部撒いても反応が取れないものです。
ただ、この需要のないマンションの場合は通常のマンション以上に近所の方が買われることも多い。
なぜなら「近所だから」という需要があるからです。
例えば家族を住まわしたいとか。
だから需要がなくて売れない場合は値段を下げたり、条件を変更した場合はマメにご近所にチラシを撒くことが大切ですね。