(前回のメルマガの続編です)前回の話は↓
http://www.e-ubl.net/mailmaga/mm090424.html
契約当日になって、売主が第三者に不動産を売却してしまった。
しかし、契約はしていなかった。
【当方の言い分】
・すでに契約成立とみなす。
・買主に対し違約損害金を支払え。
・当方に対し仲介手数料相当額を支払え。
【状況は】
・契約はしていない。
・購入申込み書と売渡承諾書でお互い条件に合意があった。
・取引当日でのこと、司法書士や関係者の調整も完了済み
こういった状況で当社は売主であるA社を訴えました。
訴えるにあたり、当然弁護士さんと事前の相談を行います。
弁護士さんは裁判に勝てる見込みがあるかについて調べました。
過去の判例を調べていただいたのですが
「不動産という高額な商品の場合契約(書)を交わす前であれば『契約したと見なさない』」判例が多くありました。
よって今回も同じように契約していないので訴えても勝てない可能性があると弁護士さんは言いました。
しかしこちらも仕事に誇りをもってやっています。
引き下がるわけにもいきません。
勝ち目の無い可能性が高い裁判を起すことにしたのです。
そして約半年後、この裁判の判決が下りました。
結果は
『私達の全面的勝訴』でした。
判例では「勝つのが難しい」と言われていた裁判で、なぜ当社が全面的に勝訴することができたのか?
それは、ある一冊のノートが鍵を握っていました。
当時私は、この取引に関することを細かくノートに記していました。
「○月○日○時 ××さんから電話 会話内容」
明確に記載していました。
また相手方に送信したメール等すべて完璧にまとめ上げて裁判所に提出したのです。
コレに対し相手方はろくにメモも取っていませんでした。
ですので証拠の材料は当然こちらに有利なものしか集まりません。
こうした結果、判例を覆す全面勝訴を勝ち取ったのです。
もちろん、これには事前の当社と弁護士さんとの作戦勝ちの部分もあります。
しかし、やはり「証拠」がものを言ったのです。
取引の詳細を書き記した一冊のノート、これが「証拠」です。
さて、なぜ私があなたに2回に渡ってこんなお話をしたのか?
「裁判で勝つためのノウハウを知るためにメールを読んでいるのではない!」とお叱りを受けるかもしれません。
しかし、私はあなたに私のこの体験から学んで欲しいのです。
不動産を売買する=必ずトラブルが発生する
こんなことはまずありません。
ほとんどの場合はスムーズに取引が出来ると思います。
しかし、時には何らかのトラブルが起きてしまう場合があるのです。
そしてその時、あなたを守ってくれるのは「証拠」すなわち「紙に書いておいた記録」しかありません。
『言った、言わない』はなんの効力もないのです。
もちろんトラブルが起こらないように取引が終わることが理想です。
ただ、トラブルが起こってから記録を付け始めても遅いのです。
ぜひ、これからマンションを売るのであれば、この取引用の「ノート」を一冊ご用意ください。
そして記録を残していきましょう。
もちろん100円のノートで十分です。
不動産を売買することは一生に一度か二度のこと。
分からないことだらけで当然、だからこそ記録に残してください。
何も起きなければこのノートはタダの記録となります。
しかし何かトラブルが起きたときには、この100円のノートがあなたを助ける大きな力になります。
マンションを売る前に、まずノートを一冊用意してくださいね。
そして、私との無料電話相談に参加した時は、アドバイスの内容もしっかり書いていただければと思います。