遠くても「会うこと」がマンション売却において極めて重要です。
前回に引き続き「自分の現在の居住地と売りたいマンションが遠い」場合の売り方についてです。
売るマンションの近くに親しい人が居ない。
またご両親なども居ない。
この場合は管理を任せられる人がいません。
また住宅に限らず投資用マンションなどの場合も
「地方の方が東京の投資用マンションを買う」ということはよくある話です。
売買をするにあたり売却の窓口になる「親しい人」が居ない場合は、売却を依頼する不動産屋さんに、細かいことはお願いするほかありません。
まず物件の管理については、
・風を通す
・点検
などがあります。
こうした事柄については、不動産屋さんと媒介契約を結ぶ際に「特約事項」に記入してもらいましょう。
しかしこの場合当然不動産屋さんに動いてもらう必要があります。
業者さんによっては「有料です」というところもあれば「無料です」というところもあると思います。
しっかりと確認しましょう。
あとは「契約」や「決済」についてです。
どうしても行くことが出来ない場合以外は、近しい頼める人が居なければ行ってください。
『前回から他人に頼めるなら頼めばいいと書いておいて、なぜ「行ってください」という話になるのだ』とお叱りの声が聞こえそうですが、大事なことがあるのです。
「行けない」のか「行かない」のかです。
もちろん「行けない」場合はしょうがありません。
しかし「行かない」ということは避けて欲しいのです。
住宅の場合大抵「契約」と「決済」で買主様と2回会う機会があります。
どちらかでいいので、出席しておいてほしいのです。
買主さんと顔を合わせておく、これは極めて重要です。
物件について売主さんしか気がついてないことや、買主さんが売主さんに聞いておきたいこと。
これって結構「潜在的に」あるのです。
ですから契約や決済の時に「売主さんと買主さんで話が盛り上がった」なんてことがあります。
買主さんも売主さんを目の前にして初めて
「あ、あれ聞いておこう」ということが出てくるのです。
この逆に話の中で「売主として伝え忘れていたこと」を思い出される方もいます。
じゃあこのときどんな話をしているかと言うと、マンションの場合であれば
ご近所さんのこと、や生活環境のことなどです。
これが一軒家の場合であれば
「裏の庭の樹が敷地内に伸びてきているけど、裏の人はどんな人ですか?」
という情報交換が自然と行われるのです。
この中で、買主さんは売主さんから回答を一つ一つもらえることで、大きな安心感ろ信頼感を得ます。
また決済引渡しをするまでのこのタイミングで「問題」が発生しても『お互い顔を見ながら』の話なのでスムーズに解決することが可能です。
あなたもこんな経験はありませんか?
腹の立つことがあって、その人に文句を言おうと思った。
でも実際に会ってみると、予想してたほど腹が立つこともなかった。
企業でもクレームがあればどのように対応すればいいか。
それは「会う」ことなんですね。
マンションを売却するときは一度でいいですから買主さんとお会いしましょう。
それが引渡し後のトラブルが大きくならないよう未然に防ぐ秘訣なのです。
顔を知っている相手なのか?知らない相手なのか?これは大きな差です。
但し、どうしても自分がいけない場合は「まったく関係ない第三者」に委任
するよりかは近くにいる「兄弟」や「ご両親」に交通費を渡してでも行ってもらいましょう。
こうした「意外とちょっとしたこと」があなたがマンションを売るときのポイントだったりします。
次回は同じ遠いところのマンションを売る場合でも
「人に貸しているマンションを売る場合」についてお話をしますね。