マンションを売却するリスクについて考えたことありますか?
「なぜ売却をお考えになったのですか?」と聞くとお客様はその「理由」を教えてくださいました。
今回売却を検討されているマンションは高台の上にあり眺望も環境もすばらしいマンションでした。
「私、このマンションは好きなんですよ」
お客様は言います。
「でも・・・・・・・」
このお客様は数年前、出来たばかりのこの新築マンションを購入しました。
見に来たときにはすでに完成しており、お客様は和室から眺める眺望を一目で気に入り、「ここに住みたい!」と思ったそうです。
ただ、ひとつの不安点を除いては・・・
その不安点とは「アレルギー」でした。
「犬のアレルギー」です。
そしてこのマンションは「ペット飼育可能」にマンションだったのです。
お客さんは悩んだそうです。
ペット飼育可能なマンションであれば、当然ペットを飼う人がいます。
規約でOKであれば「飼うな」とは当然言えません。
どうしようかな?やめとこうかな?と悩んでいたときに、分譲会社の担当者がこう言ったそうです。
「大丈夫ですよ、飼っても1,2件ですからご安心ください」
お客さんはその担当者の言葉を信じてそのマンションを購入しました。
その後、次々と入居者が決まり全ての部屋が完売しました。
結果、なんと30数件の戸数のマンションの3分の2のおうちでペットを飼われていることが分かったのです。
1.2件などとんでもない!20件近くがペットを飼っていたのです。
お客さんは愕然としました。
当然アレルギーは出ます。
しかしここはペット飼育可能なマンション。
「飼うな」とは当然言えないのです。
アレルギーは悪化し、いよいよこのマンションに住む続けることが「苦痛」になってきました。
そこで売却を考え始めているときに、書店で私の本に出会いお電話をいただいたという流れでした。
厳しい見方をすれば「ペット飼育OKのマンションであれば当然たくさんのペットが飼われることが想定できたのではないか」と思います。
しかしお客様は不動産売買の素人です。
「プロだろう」と思っている担当者から 「大丈夫ですよ、飼っても1,2件ですからご安心ください」と言われれば、信じてしまうのは当然なのです。
お客様は言います。
「私、このマンションは好きなんですよ。でも、住めないのです・・・」
営業トークとは言え、軽々しく説明をした担当にも責任はあります。
しかし、ペットOKのマンションを買うためにハンコをついてお金を払ったのも他でもないお客様(買主さん)自身です。
お客様が「犬がたくさん飼われる可能性のリスク」に気がついていれば今回のようなことにはならなかったでしょう。
「●●になる可能性のリスク」
この話は「買うとき」の失敗の話ですが、同じように「売る」時にもこのような「リスク」は十分考えられます。
こうしたリスクを事前に考え、想定しておくことで失敗する確立がぐっと下がるのです。
しかしマンション・不動産を売却するというのは人生に何度もないことほとんどの方が「経験のないこと」をするのに、その「●●になる可能性のリスク」について考えずに売却をし後悔するのです。
「そうなると知っていれば・・・・・・」
こうしたリスクを見極めることがマンション売却成功の近道なのです。