契約することで売主が追うリスクがあるのです。



契約することで売主が追うリスクがあるのです。

前回は、買主のローン審査が通らず契約が破談した場合のリスクヘッヂとして 『第二順位以降の買主』を見つける作業」が出来なくなる。 というお話をさせていただきました。 http://www.e-ubl.net/mailmaga/mm090505.html 今回はこの続きとして、「売主として契約してしまうリスク」についてお話をしたいと思います。 通常マンションの売買の時、買主が住宅ローンを使う場合がほとんどです。 中にはまれに自己資金で全額を払う買主さんも居ますが、私の経験上非常に少ない。 買主さんが住宅ローンを使う場合、ローンの審査を金融機関で行います。 このローンが通らない限り、買主さんは銀行からお金を借りることができません。 買主さんがお金を借りることが出来ない限り、お金を用意できませんので当然そうなればあなたのマンションを買うことはできません。

そして、この住宅ローンの審査にひとつ問題があります。

それは審査に時間が掛かることです。 買主からすれば、せっかく今買いたいマンションがあっても住宅ローンの審査をしている間に他の人に買われては大変です。 先に契約をしておきたい、でも審査が通らなかったら買えない・・・・。 下手をすれば買えないことで損害賠償に発展する可能性もあるのです。 そこで、その買主の救済策として「ローン特約」なるものができました。 ローン特約とはもし住宅ローンの承認を得られなかったときには、売買契約を白紙解除することができるという条文です。 買主が住宅ローンを使う場合の契約では100%記載されています。 またこのローン特約には期間が設けられます。 「○月○日までに買主の住宅ローンの承認を得られなかったときには、売買契約を白紙解除する」という感じですね。 この定められた期間は買主は一生懸命住宅ローンの取り付けにがんばりなさいと言うことです。 これは買主からすれば「時間の猶予」をもらったことになります。 しかし反対に考えれば、これは売主としては「時間の制限」を掛けられたことになるのです。 なぜなら、住宅ローンの審査が非常に厳しそうな買主さんとローン特約つきで契約すれば、そのローン特約の期間まで『他にローンが確実な買主』が現れてもそちらに売ることは当然できません。 さらに契約した買主の審査がもたついても買主にはローン特約で「時間の猶予」を与えてしまっているので、「この買主ローンが無理じゃないかな~」と思っても、ローン特約の期間中は売主は売却活動ができないのです。 売主として売買契約を締結するとき、このローン特約がある場合こうしたリスクがあることを知ってください。 だからこそ、契約前には買主が住宅ローンが通りそうかどうかについて売却を依頼する不動産屋さんにはしつこく確認してくださいね。   次回はマンションを売却するときの諸費用の清算の注意点をお話します。 


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