買主が住宅ローンを使うときはここに注意してください。
【住宅ローン特約の注意】
あなたがマンションを売却する場合、大抵の買主さんは住宅ローンを使われます。
その時「契約したけどある一定の期間までにローンが通らなかったらこの契約は無かったことにしてね」という取り決めを契約の段階で決めておきます。
これを一般的に「住宅ローン特約」といいます。
実務上の流れで言いますと、あなたがマンションを売りに出して、買い手さんが現れると交渉し条件が整った段階で契約となります。
しかし買主さんが住宅ローンを使う場合、当然金融機関の融資がOKにならないといくら買主さんが「欲しい」と言っても買えません。
そこで契約するまでに金融機関の「事前審査」を行う場合がほとんどです。
「事前審査」に通れば、大抵の場合「本審査」も通る可能性が高いです。
ですので、あなたは売主として売買契約を取り交わす前に、買主さんが住宅ローンを使うのであれば「事前審査」が通ることを確認してから契約を行うことが大切です。
なぜなら、先ほど説明したとおり買主さんが住宅ローンを使う場合は契約に「住宅ローン特約」が入ってきます。
買主さんの住宅ローンが問題なくOKになればいいのですが、もし買主さんのローンの審査が通らなければ大変なことになります。
なぜなら住宅ローン特約は
「ローンが通らなかったらこの契約は無かったことにしてね」
という特約です。
よって一度契約してしまったら、買い主さんの住宅ローン特約の期間中は他の人と契約することはできません。
またこの住宅ローン特約は3週間から4週間程度の期間を設けます。
ですので、もし4週間後に買主さんから「ローンあきませんでしたわ~」と
言われても、無条件で契約は白紙に。
受け取った手付金も満額返すしかありません。
そしてまた新たにそこから買主を見つける作業をしなくてはいけません。
これはマンションを売却するうえで極めて大きな時間のロスです。
ですから住宅ローン特約付きの契約をする前には、売主として「買主の住宅ローンは通るのか?」という目処をつけておくべきなのです。
そのためにも契約前に「事前審査が通っている」ということまで確認しておきたいのです。
もちろん「事前審査」が通っていても100%本審査が通るとは言い切れません。
しかし大きな「売主としてのリスクヘッヂ」になることは間違いありません。
住宅ローン特約付きの契約をするときの注意点について今日はお話しました。
次回は「引渡しする設備の状況報告」についてお話をさせていただきます。