契約価格を決めるのは、一番最後なんです。
【合意条件と売買価格】
皆様がマンションを売る場合に、まず最初にいくらで売りに出すのかと思考えます。
例えば、以前売りに出されていた近所のマンション、または同じマンションがこれぐらいの値段だったからきっと○○さんのマンションもこれぐらいでしょうって事で価格を決めていく方法が1つ。
そしてですね、後は新築の時の値段から経過年数による償却を考えまして、
「じゃあこれぐらいの値段じゃないでしょうか?」って事を決めていく場合などがあります。
このようにですね、マンションを売り出す場合の価格というのは売主さんの状況、そして売主さんの環境・都合によって価格が決められてきます。
基本的に市場価格というのも考えますけども、まずは売主さんとして値段を決めていく訳ですね。そして、それを実際に売りに出す。
売りに出して買い手さんが見つけて「じゃあ買いたいなあ」っていう事で、ここで今度は条件交渉になっていきます。
そして、この条件交渉についてはですね
「分かりました。じゃああなたの売ってる物件2500万円ですね。じゃあ私は2400万円で買いたいんです。だから交渉して下さい。」って事になる場合がよくある。
ただここで気をつけなければいけないのは、売りに出す時の価格というのは売主さんの状況、もしくは市場の様子を考えて出す価格。
しかし、売買契約をする為の価格交渉は買主さんとの条件交渉という事です。
ちょっと難しく言ってますけど、どういう事かと言うと例えば買主さんとしては「分かりました。じゃあ、2500万円の内、2400万円で買いましょう。但し、ハウスクリーニングはしておいて下さいね。エアコンは置いといて下さい。そこのベランダにある棚は置いといて下さい。リビングのテレビこれ捨てるんだったら置いといて下さい。カーペットはひいたままの状態にしておいて下さい。」
このようにですね、買主さんとしては2450万円で買いたいって言った時でもその中にはこういった様々な状況が含まれた上での2450万円なのですね。
また売買の時期を「契約はしますけど引き渡しは3カ月後にして下さい」とか、そういった細かい事がある訳です。
単純にこの家がいくらという事じゃなくて売主さん・買主さんの様々な交渉条件を詰めながら価格を決めていかなくちゃいけない訳です。
ですから、売主さんとして不動産屋さんが
「いやー買主さんが現れました。2450万って言ってるんですけども」っていう時にですね「はい、いいですよ」という事を即答してはいけないって事なんですよ。
先程言ったように、買主さんはどういった事を含めて2450万円って言ってるのか。
これをしっかり確認していくべきです。
自分は来月にはもう売却したいと思ってるのに買主さんはもしかしたら再来月って考えてるかもしれません。
売主さんは「エアコン持っていくよ」と思ってるのに、買主さんはエアコンを置いていってくれるもんだと思ってるかもしれません。
勿論そういった中身の状況は不動産屋さんが買主さんに説明をするべき事ですが、あなたが売主として不動産屋さんから値段の交渉があった時には必ずその他の状況・条件をしっかり確認した上でイエス、ノーの判断をしないといけません。
次回は「早く動くことの大切さ」についてお話します。