リノベーションをすれば高く売れますか?
流行のリノベーション、したほうがいいの?
古い中古マンションを売る場合、最近流行のリノベーションをすることを考えているけど、したほうがいいの?というご相談を受けます。
リノベーションとは既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすること。
分かりやすく言うと、マンションの場合であれば大規模リフォームと言えます。
そもそもマンションの場合、建物そのものの躯体部分についてはコンクリート造ですので、50年以上の耐久性があるでしょう。
しかし、内装部分は当然経過年数とともにどうしても古くなります。
そこで内装部分をほとんどやりかえ、新品にしてしまうのがリノベーションです。
その際はデザイン性や機能性も追及し、より住みよくするのです。
最近ではこのリノベーションされたマンションが人気です。
では、古い中古マンションを売る場合はリノベーションをして売れば高く売れるのでしょうか?
まず、リノベーションについてですが当然行う場合はお金が掛かります。
ですので、売るときに余裕ある予算が無ければまず出来ません。
また、売主の好みで数百万円掛けてリノベーションしたけど、あまりに個性的過ぎた。
なんてことになれば目も当てられません。
リノベーション代が無駄になりかねません。
そんなリスクを背負ってまで売主がリノベーションをしてはいけません。
そこでオススメしたいのが、プランだけ用意するというものです。
リノベーションのプランを建築会社またはプランナーに書いてもらう。
そのとき図面だけでなくパースも用意するということです。
(パースとは、空間のイメージがわかりやすいように、一定の図法により建物の外観や内観を立体的に描いた透視図)
もちろんこうしたプランだけ入れてもらうにも有料ですが、古いマンションを売るときに
リノベーションのプランを用意しておけば買主さんが見に来た時にも
「いまはもう古い設備ですが、このぐらいの費用をかければこんな素敵な内装に変わりますよ」と視覚に訴えることができます。
「でもそんなの買主が自分で考えてリノベーションのプラン組んだらいいんじゃないですか?」と思われますよね。
確かに、リノベーション自体は買った人がすればいいのです。
ただ想像してみてください。
あなたの売りに出したマンション。
同じマンションで他にもの売りに出している物件があるとしましょう。
また近所に競合物件があるとしてください。
Aという物件は古いままの図面だけがある。
Bという物件には古い図面と「リノベーション後はこうなります」というイラストがある。
あなたはどちらを見に行きますか?
買主というのは「家を買う」のではありません。
「家を買うことで、得られる生活」を買うのです。
だから、できるだけ「このマンションを買うことで得られる生活」を具体的に見せてあげることが極めて重要なのです。
新築マンションのモデルルームもちゃんと家具を置いているのは、そこでの「生活」を疑似体験させるためなのです。
「古いけどリノベーションすればいいですよ」というのか?
「古いけど、リノベーションすればこうなりますよ!」といえるのか?
この違いは大きいのです。
もしあなたがリノベーションしてから売ることを考えているのであれば、まずはプランだけを用意するということも考えてくださいね。