買うほうの心理と値段交渉
マンションを売りに出して、いよいよ買いたいという方が現われた。
そのとき、値段交渉が入る場合があります。
このとき不動産屋さんで「買い手さんの気持ちが変わらないように、できるだけ値段を買主さんの希望にあわせてください」というところが多い。
もちろん、買い手さんの気持ちが変わることもあります。
しかし、もっと大事なことは買主さんが「欲しい」という感情です。
先日こんなことがありました。
私の知り合いがチラシを持ってきました。
「このチラシのマンションを見に行きたいけど一緒に行ってくれませんか?」と
マンションの購入についてはお手伝いをしていないのですが、親しい方でしたので少しお手伝いすることになったのです。
実際にマンションを見に行って、その方は気に入ったのです。
「田中さん、私このマンションが欲しいのでお願いします!!」と言われました。
そこで私は、売りに出している不動産屋さんに電話したところタッチの差で他の買い手がついてしまったとのことだったのです。
こうなるとさあ大変。
買いたかった方は、「どうにかひっくり返して、私が買えるようにできないか?」と。
値段についても当初は「大幅な値下げ交渉をして欲しい」と言ってたのに、手に入らないかもしれないとなれば「もう売主の提示している満額で買ってもいい!」と言うのです。
この話を聞いて、おもしろいな~で終わらないで欲しいのです。
これこそ、買い手の心理なのです。
手に入らないかもしれないと思えば、満額でも買うと言うのです。
ようするに、買う人はずーっと理想のマンションを探していく中で、やっと見つける。
それを欲しいと思えば、このように満額でも買いたいのです。
ですので、値段交渉は売主としては原則強気にいって下さい。
もちろん買い手さんの状況次第ではありますが、売主さんが売りたい!という気持ちと同じくらい買主さんも買いたいという気持ちが強いということを知っていただけるお話だったのではと思います。
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