大規模修繕が予定されている、売るのはそれが終わった後がいい?
マンションも築10年を過ぎますと、大規模修繕が行われます。
それは外壁や共用部分の塗装、屋上の防水といろんなことがあります。
近くそうした大規模修繕を予定している場合、その修繕が終わった後に売るほうがいいですか?というご質問が結構あるのです。
これについて結論からいうと、早く売りに出しましょう。となります。
こういうと「いや、修繕終わったほうが綺麗になるし、そのほうが資産価値も上がると不動産屋さんに言われたから。」と言う方もいます。
たしかに、綺麗になったら内覧に来た人のイメージはいいでしょう。
しかし問題は「資産価値が上がる」という部分です。
正直大規模修繕が終わったからと言って、売値が上がるというのはほとんどありません。
もちろん、この修繕でこれまで光ファイバーが無かったマンションが光ファイバーに対応した!という「利便性」が上がるものであればいいでしょう。
また、エレベーターが無かったけど、今回の修繕で作った。
オートロック化したなど、「利便性」には評価がつきます。
しかし、たんに綺麗になったということについては資産価値としての向上はあまりないです。
よって、「大規模修繕間近」「大規模修繕中」で早々に売りに出したほうがいいでしょう。
特に、大規模修繕であれば修繕後のイメージもちゃんとあると思います。
「今がこうですが、○ヵ月後からはじめる修繕後はこうなります」というものが見せられるわけです。
「でも、綺麗になったほうが高く売れるのではないの?」と疑問を持たれるかもしれませんね。
このとき知っておいて欲しいのは「売りに出すときには綺麗になることを織り込み済み」ということです。
大規模修繕を予定している場合は、買主にもそのことを伝えなければいけません。
よって、当然買主はそれを含めた上で価格を見ています。
だから完成前でも、完成後でも評価が変わらないのです。
これは株価と同じと考えて頂くと分かりやすいでしょう。
例えば、Aという製薬会社が癌に即効性のある新薬を開発したとなればA社の株価は急上昇するでしょう。
あなたがその新薬開発のニュースを新聞で読んであわてて株を買おうとしたらどうなっているでしょう。
すでに上がってしまってます。
そして逆にそのタイミングで買えば下がって損します。
では、このとき儲けたのはだれでしょう?
一番儲けたいのであれば、ダメですがインサイダー取引のように「新薬発表がある」ことを事前に知って株を買う人です。
そしてそのニュースが出れば一気に株価が上昇、そのとき売り抜けるのが一番かしこい。
ようは情報が出てしまってから、そのことが株価に織り込まれながら上昇します。
今回大規模修繕をする!という発表の後に売るのであれば、それはもう修繕後のことも折込済みの価格で売ればいいのです。
よって、早く売りに出してもOKなのです。
今回は大規模修繕についてのお話でしたが、同じようなもので「管理規約や使用細則の改正」などもあります。
気になったらぜひメールか電話でご相談くださいね。
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