借地権のマンションは売れない!?
借地権上のマンションは買いやすいが売れにくい
一般的な戸建てなどの場合、売買する場合は「土地の権利」と「建物の権利」両方が売買されます。家を買う場合、当然その敷地がないと「どこに建ってるの?」ということになるからです。
マンションの場合は、建物の部分は分かりやすいですが土地の部分については「共有」もしくは「敷地権」というカタチになって建物部分について売買されます。
最近のマンションではマンションの敷地の土地に「敷地権」を設定し、建物部分すなわちマンションの専有部分とセットで売買されます。
そしてこの敷地権はほとんどの場合が「所有権」のものです。
「所有権の敷地権」となります。
しかし、ごく一部ですがこの敷地権が「借地権」のものがあります。
ようは、建物部分は所有するけど、その敷地に関しては賃貸ですよとなっているのです。
この仕組みは土地のコストが掛からないことから、まったく同じマンションが2つあった場合でも、借地権上のマンションのほうが割安に買うことができます。
ただし、借地ということですので毎月管理費や修繕積立金のほかに「借地料」を支払う必要があるのです。
そして今回の話は、この借地権の上に建つマンションを売買する場合の問題です。
借地権上のマンションは先ほども言いましたが、所有権のマンションよりも安く買えます。
それは土地のコストが入ってないからです。
しかし、その反面売るときには非常に苦労します。
その苦労する理由は「金融」です。
買い手が気に入ってもローンが難しい場合が多いのです。
もちろん、絶対ダメとは言いませんが経験上厳しいのがほとんど。
ローンを貸す金融機関としても「土地付」か「土地が借地」かでは評価がぜんぜん違います。
もちろん住宅ローンを借りる人の状況にもよりますが、一般的に借地権のマンションのローンは厳しいといえます。
「借地」というだけで取り扱わない金融機関もあるくらいです。
よってもしあなたが借地権のマンションを所有していて、将来売却をお考えであれば、早めに準備して動くことをオススメします。
所有権のマンションと同じように売れると思っていたら、非常に苦労してしまう可能性があります。
借地権のマンションをお持ちの場合は、一般的な所有権のマンションを売るようには簡単にいかない可能性が高いということを知っておいてください。