変わる住まいの価値観
こんにちは、株式会社ユービーエルの代表田中徹也です。
弊社は宅地建物取引業協会に加入しており毎月1度会報が届く。
今月「不動産の日アンケート調査レポート」に非常に興味深い内容がデータとして掲載されていました。
僕なりにそのアンケートを分析した結果、いよいよ住まいについての価値観が変わってきたとリアルに感じたのです。
持家に対する意識の変化
なかでも注目すべきは2つのデータです。
今不動産が買い時だと思うか?
まず第一に買い時感が減退その理由は?と言うものでした。
買い時だとは思わないという理由の内訳です。
理由1位:不動産価値が下落しそうだから 29.8%
理由2位:自分の収入が不安定または減少しているから 23.1%
この2つが大きな理由となっています。
1位の理由については衝撃的だと受け取りました。
平たく言うと買った家は下がるよねということが多くの人が認識しているともいえる。
持家派or賃貸派?
次に注目するデータは持家派or賃貸派?という質問の結果です。
結果として賃貸はがここ数年で最高の割合にと掲載されています。
とは言え、持家派は全体の80.5%を占めているのですが、経年で比較すると少しずつ減少傾向になっていることがわかりました。
また、逆に賃貸派は19.5%と2割弱しかありませんが、6年の中で最も高い割合となっているのです。
特に賃貸に値する理由として「住宅ローンに縛られたくないから」ということが41.8%と、1番大きい理由となっています。
先程の買い時かと思うか?の2位の理由「自分の収入が不安定または減少しているから」とリンクするものだと思われます。
また興味深いところでは35.8%の方が、天災時に家を所有していることがリスクがあると思うからとここ最近の災害リスクをリアルに懸念する意識が感じられます。
まとめてみると
こうしたアンケートの結果を鑑みますと
不動産市場の先行きと、雇用や収入不安から賃貸派が増えていっている。
という見方ができるのではないでしょう。
また、持家至上主義より、賃貸で気楽にいきたいという人が増えているものと思います。
ひと昔まえは、家賃を払う位なら、同じ金額で買おうと言う計算をしていた方達が、冷静な判断を持って不動産を買うか借りるかと言うことを検討する時代になったといえます。
さらに今後ますます「働き方」が変わり、フリーランスも増え、社員と言う形に縛られない雇用形態が増えることから、金融機関も根本的な住宅ローンの審査基準の見直しが必要になるでしょう。
これについては、今後は欧米のように個人の信用についてもっと多くを求めるものと考えます。
欧米では雇用年数なども考慮にいれるものの、主たるはクレジットのヒストリーとスコアがおおきな審査の対象となっています。
またこの辺は長くなるので別の機会にしますが。。。。。
持家が悪いとは言わない!
アンケートだけ見ると持家派よりも、今後は賃貸版の方が有利なように見えるかもしれませんが、決してそれだけではありません。
当然持家派がいなくなるわけもなく、賃貸派でも時代が逆になり、景気が向上し働き方や雇用形態についてローン基準が変われば風向きが大きく変わるといえます。
ただし、これから持家派として家を買うのであれば、人口減少・所帯数の減少まで考えるとますます利便性(立地)の良さと、物件の質の高さと言うものが求められます。
そして、それらを持つ物件であれば、所有して持ち家とすることにつき非常に大きな資産価値を生み出していくとにつながります。
ますます物件ごとの差別化が進んでいくのです。
そういう意味では、将来性の厳しい物件をお持ちの方は、すぐにでも手放して身軽にしておくことがいいでしょう。