どこから攻めるの?誰から話すの?
どうしても普段はあまりブログやFacebookなどで仕事の話をすることがほとんどありません。
これは以前もお話ししたのですが、僕が行っている法人や資産家を対象とした不動産仲介の仕事は、非常に秘密事項が多い。
だから表に話が出る前に、水面下で決着をつけてしまうことが多々あるからだ。
そんな事情なのでほんまは「三宮のあのビルとあのビルとあそこと、、、はうちが仲介してんで!」って「実績」として大きい声でいうこともない。
また、一般の住宅であれば「たくさんの人の目に触れた方が、より良い買主が見つかる」こともある。
しかし弊社が行うよな中小企業の不動産資産の売買については、その話が表にでると様々なところから横槍が入り本当に良い話を見極めることができなくなってしまうことが多い。
以前書いたこの記事のような話だ。
だから一般の方が耳にしたときには、もう取引が終わっているなんて事はしょっちゅうある。
売買の話の仕方
ただこういった物件の取引について大事なことがある。
それはどこから攻めるのか?誰から攻めるのか?である。
これは不動産だけでなく、一般的な営業ともつながるが、一般的なことであれば大体会社に担当がある。
しかし、不動産の話となると基本役員レベルが対応する。
そして、社長もいる場合も多いが、大事なことは必ずしも社長がキーマンであるとは限らないということだ。
社長が不動産に関しては無頓着であることもあったり、頭が固いとか、どちらかというと経営者でなく芸術家みたいな人もいる。
また、外面がよくてその場は「うんうん」言っているが、まったく話が理解できていない社長とかもいます。まじで。
あとは、最終最後はお抱えの占い師がOkっていえばOKなんて社長も実際に見てきた。
そうした場合は会社の中にいる、不動産取引のキーマンとなる人間を見つけ、その人に接触を行い話を進めてもらう形にもていく場合もある。
逆に社長がワンマンですべてを社長が決めている会社と言うものもある。
その場合は最初に社長の耳に入るように話をしないと、話の筋を間違えたと言うことになり進む話も子もなくなるなんて事はある。
僕らの業界には1人でやってるような不動産屋さんがたくさんいるが、そうした筋道を分からずに動き回っている不動産屋も多くいるのが確かだ。
優れた不動産仲介業者は…
そういう意味では優れた不動産業者と言うものは人間関係や、相手が会社であれば社内の様子やパワーバランスを分析し、どこにまず話をもっていくのかということを見極める能力が必要だ。
その人になんで最初にいうたん?
これは相手が個人であっても同じである。
例えば1つの土地が3人の共有となっている場合、必ず誰か1人がその3人のキーマンとなっている。
その場合、「どの人にまず話をするのか」は単純に確率は3分の1。
でも、例えば兄弟3人共有で、2対1で揉めているなんてことになると、1のほうに話を持っていっても他の二人の同意が得られない限り話がする進まない。
逆にうまくその3人をまとめるメンバーに声をかけた場合は、話がスムーズに進むことになる。
間違うと「その人になんで最初にいうたん?」となってジエンドである。
登記に現れるもの
何度も言うように、これは不動産だけでなく一般的な営業の能力についても一緒のように思われるが、1つ僕ら不動産屋さんとちがうところがある。
それは、僕たちの不動産業界の場合は、ときにその人間関係を記録として見ることができる。
それが登記事項証明だ。
ややこしい共有関係ほど、きっちりまめな登記をしている。
また、この人はどないかして、税金安くしたりするために相当金に細かいことするなーなんてこと、登記から読める。
逆に、兄弟仲が悪くもなくいつでも話がまとまる場合は、相続してもその相続登記をしていないなんて事はしょっちゅうある。
死んですぐ登記をしている場合は、相続人の関係性を少し考えてから行動を行うようにしている(笑。
登記簿と言うのを見れば、人間関係がなんとなくではあるが見えてくる部分というのがあって面白いのです。
さて、話が脇道にそれましたが、要は不動産の売買、特に大きな金額となるような資産の売買についてはどこら攻めるのか?誰から話をすればいいのか?って事は極めて重要であり、そのキーマンを見極め能力は我々仲介業者には必要な能力であるということが言いたかったのですね(笑
もし、あなたにその能力があればすぐにでも優秀な不動産エージェントになれます(笑。