くさい話 こんな仲介屋は危ない
うちはベンチャービルというビルを持っている大家業と思われがちだが、実際は「仲介」がメインの会社である。
それもビル1棟などの大型案件が中心。
しかし、そういう案件を扱うと「すごい話」もあれば「いい加減な話」もたくさんある。
その中で、仲介会社というのは話の1つ1つをちゃんと見極める必要がある。
なぜなら、いい加減な話をもっていけば己の信用にも係るけど、話を持っていった先にも大きな迷惑が掛かるからだ。
そういう意味では、普段から嗅覚を鍛えなければならない。
それはいい加減な話はやっぱり「くさい」からだ。
たいていは仲介に入る人が「くさい」
断言しておくと、いい加減な話のほとんどは「いい加減な仲介」からやってくる。
でも取引したことのない相手であれば、いい加減かどうか?なんてどうやって見極めたらいいのかわからない。
しかし、これは長年の経験があれば「勘」のようなものが働き、事前に回避できる。
ようは、匂う。
はなしを持ってきた仲介屋がくさいのだ。
あれ?って思う瞬間
どんな時に感じるか1例をあげたい。
「僕がいい加減ではない。」とは言わないが僕は「うるさくてしつこい」。
そもそも直接売主買主と話す機会があると、細かいことをいろいろ聞いたり、何度も同じことを聞いたりする。
それは、その売主買主を信用しているしていないではなく、仲介の立場として「真実のみを的確に把握する」ために必要だからだ。
例えば「買う」という話でも「買いたい!」という買主の感情は横に置いておいて、「買いたいのは分かったけど、ほんまに買えるの?で何するの?買ってそもそもの目的が達成できる?」というところに重点をおく。
もし、これを読んだ中で僕と実際取引した人は分かると思うけど、僕は薦める物件があってもそれをべた褒めもしなければ、「すごいですよ!」とも言わない。
「これなら、中長期的に見て目的が達成できるかどうか?」は説明する。
しかし「くさい仲介屋」の特徴は、やたら感情を出して話す。
えー!これ最高の物件ですね!
いやーこれは一級品ですよ、なかなか手に入らない。
驚きましたよ
こうした言葉を発しだすと、においだす。
特に買主にこうして話しているのではなく、仲介同士で話をしているときにこうなる場合はくさい。
不動産を選ぶ場合、一般の方は感情をもって接すればいい。
「景色が良くて最高!」「うわ!広いリビング!ええやん!」
これはぜんぜんいい。
むしろ感情が動かないと「買わない」だろう。
しかし、我々仲介にそんな感情はあったとしても「出さない」。
もし、すごい!と思ったら、それがどうすごいのかの裏付けを資料として出すのだ。
なぜなら、感情に圧倒されると大事なところを見落とす可能性があるからだ。
そして、その「見落とし」が結局買主の真意や確認すべきところの詰めの甘さにつながるのだ。
「買主は買うと言ってます」とかは、正直売主側と売主側の仲介の立場としては「どうでもいい」。
契約書にハンコをついて手付金を払うかどうか?
その金銭の裏付けはどうなのか?
それだけが「真実」だとおもって、仕事をしないと仲介の仕事はできないのです。
ドライさが必要なのです。