第256 回 買ったときの資料は売った場合どうするのか?



第256 回 買ったときの資料は売った場合どうするのか?

■ポッドキャスト(音声)で聞く⇒《音声再生ページ》 今日はですね「家を売る時には、その家を買った時の資料がいるのかどうか」これについて話をしていきたいと思います。まずですね、答えから言いますと直接的な部分ではその資料はいりません。無くても大丈夫です。 ですから、買った時の契約書とかが無くても売る事はできます。但し、問題となるのは、その家を売り終わる後の税金の問題です。と言いますのは、皆様が家を売って、その家が売った事による利益が出た場合は、その利益に対して税金がかかってきます。 ただですね、住宅を売った場合にはある一定のクリアすべきポイントがありますけども、3000万円の特別控除というのがありますので利益が3000万円以上出ない限りは売った利益に対して税金はかかりません。ただ一番問題になるのは、じゃあその利益はどうやって計算されるのかっていう事なんですね。 で、まず一番大事な事は利益とは「売った値段-買った値段」なんですよ。 で、当然ですね、この売った値段っていう中にはですね仲介手数料とかの諸費用ありますよね。これは勿論、引く事ができます。買った時の費用も引く事ができます。 それで差っ引いて利益が出た場合、その利益にかかってくる訳ですけども、じゃあ買った原価はいくらなのかという計算が必要になる訳です。この時に買った原価を証明する物は売買契約書、若しくは領収書でしか証明ができません。 そして、もしこの証明ができる資料がなければ家の原価はなんと5%しか見てくれません。例えば、大きな金額ですけども買ったマンションが4000万円で売れたと。 これはなかなか無い事ですけども、買ったマンションが4000万円で売れた。 だけど、この家を買った時は5000万円で買ったんだという事で、当然4000万で売れても1000万円の赤字だから利益は出ない。依って、税金がかからないという計算になる訳ですけども、じゃあその家を5000万円で買ったという証拠を出してよという事を税務士さんに言われた場合に「えっ、契約書も領収書も無くなったよ」って事であれば、その原価は5%しか売った値段の5%しか見てくれません。 依って、4000万円の5%=200万円しか原価が見てくれなくなりますので、4000万円から諸費用を引きますけども単純な計算で4000万から200万引いて3800万円。で、住宅の特別控除のマイナス3000万を使ったとしても「あなた800万利益出てるでしょ」って事になります。 「何を言うんだ。私はこれを5000万円で買ってんだから800万の利益出る訳ないじゃないか」と言った所で、それを証明する書類が無ければやはり5%しか原価を見てくれない訳ですね。 そういった意味でも家を買った資料というのは必ず置いておいて頂くって事が大事なってくる訳で、後はですね使うポイントとしてはですね、じゃあ買主さんに新築の時のパンフレットをそのまま譲りましょうって事になる訳ですから、絶対的に必要なもんでありませんけども税金の計算、またはですね買主さんに対して買った当時に資料を渡すという意味では大事なので、必ずですね家を買った時はその資料は大切に保管しておくこと。 これをですね、将来売る時の為にも心がけて頂きたいと思います。


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