第283回 ターゲットのイメージに合わないマンション



第283回 ターゲットのイメージに合わないマンション

■ポッドキャスト(音声)で聞く⇒《音声再生ページ》 今日はですね『マンションのイメージの重要性』についてお話をしていきたいと思います。 これはですね先日、ご相談のあった方の事例からお話するんですけども、その方のマンションがですね東京の誰でも知ってる一等地にありまして、私が聞いても「えっ、そんなとこのマンションお持ちなんですか」と思うようなマンションなんですね。 このマンションを売りに出してるけど、なかなか売れないと言うんですよ。 実際に話を聞いてみると「そんな売れそうな感じじゃないのになあ」と思ったんですが、その話の中で一つ気がついた点があったんですね。 それはですね、そのマンションは2LDKのマンション。 そしてですね、他の部屋はどうなってるかというと、1LDKタイプを中心に独身の男性の方、女性の方またはですね夫婦二人でお住まいの方、若しくは高齢者のご夫婦こういった方が住んでるというようなマンションの構成となっております。 その中で今回の売主さんが売りに出してる家、実はこの家は今賃貸中だというんですね。 どういったご家庭の方が今この賃貸に入られてるんですかというと、なんと2LDKでご家族5人で生活されてるというんですね。 夫婦二人に子供が3人、それで2LDKのマンションにお住まいだというんですね。 実際にお客さんが見に行く場合、普通賃貸中であるとなかなか中見せることができないんですけども、ことこのお客さんに関しては中を見ることに関してですね協力的でありですね実際に中を見せてもらったことは何度もあるそうです。 内覧者の方にも見てもらったこともあるそうです。 ただですね、実際に見てもらうんですが、なかなかこれが話が進まない。 で、この理由についてなんですけども、あくまで憶測の世界を出ない部分ではありますが、値段はそう間違ってない。 間取りも間違ってない。場所もいい。何故、売れないか。 それはですね、買いに来た方のその物件に対するイメージと今住んでる方のイメージがかけ離れているということなんですね。 例えば、不動産屋さんのお店に行きまして、夫婦二人の方が物件のこれぐらいの1LDKか2LDKの物件をということで物件の資料を見ますよね。 物件資料には、今どういった方が住んでるということは書いてない訳です。 どこにどういった家具を置いてるかも書いてません。 依って、あくまで図面と金額を見て見に行く訳ですね。 その時に買いたい方というのは、2LDKのマンションを買いに行く訳じゃないんですね。夫婦二人で住まう家。夫婦二人でどういった生活をしようかということをイメージしてまして、それが実現できる物を買いに行く。 それがたまたまマンションであったり一戸建てであったりする訳ですね。 そうしたですね、買う生活するイメージを持ったままで見に行く。 二人で生活する家を見に行ったのに、中に入ると5人暮らし。 物が溢れていて子供が走り回っている。 聞いたところによると、冷蔵庫が小さい物では足りない訳ですよ。 子供さん3人いますので。 だから、キッチンに入らずになんとリビングに冷蔵庫がある状態。 それを見た時に、あまりにも買主さんとしては自分の欲しい家のイメージと合わない。 依って、イメージが出来ないから、その家が欲しいという風に頭が繋がらないんですね。 これは思い出してほしいんですけども、例えば新築のモデルルームのマンション。 1LDKとか2LDKのお部屋の間取りというのはですね中に入ると、非常にクールなイメージ、都会的なイメージの内装をしています。 これはやはりそういう物件を買う人がリンクス。 所謂、夫婦共働きの世帯であったり、ちょっとお金のある裕福な一人暮らしの方をターゲットにしている為にちょっとそんなクールなイメージにしています。 生活感がないような感じですね。 かたや3LDK以上、4LDKのようなファミリータイプになりますと所謂、普通のマンションの内装、子供部屋の内装があったりという方やですね。 やはり、住みたい方のターゲットのイメージに合わせた間取り、内装にしております。 これは今回の場合、2LDKのマンションであるにも関わらず、5人生活の中の状況になっている。 そこを2LDK、夫婦二人の人が見に行くとイメージが繋がらないとなる訳ですね。 しかしですね、もう既に住んでいる。 5人が住んでいるのに、それをどうやってイメージさせるんだって事になるとですね、これはひと工夫必要となります。 その方法としましては2つありまして、1つは誰も入ってない時のマンションの様子を写真に撮っておくということです。これを内覧に来た人に見せてあげる。 そして、もう1つは二人で住んだ場合、こういった生活になりますよというようなパースを、パースというのは図面ですよね。 お金をかけて設計士さん、若しくはプランナーの人に書いてもらう。 それのイメージを見てもらうという方法があると思います。どちらにせよですね、そのイメージというのはなかなかすぐ切り崩しませんので、切り崩すことが難しいんですよ。 ですから、そういった視覚的なものに訴えるものを用意しておいて回避するということをですね考えて頂きたいと思います。 今日はですね、『イメージが違うとなかなかマンションというのは売れにくい』ということについてお話させて頂きました。


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